とある阿呆の随想録

阿呆の徒然なる日々

樹木希林さんが夫を「提婆達多」に例えたわけ

 樹木希林さん。

 追悼番組などを見ていて思うのは、人間として尊敬できるというか、人格者だなあと。人間的な魅力のある…というか。

 希林さんと内田裕也さん。

 こんな結婚の形が、関係の形があるんだなあと思った。

 希林さんは、内田裕也さんの中に、「汚いものがほとんどのなかで真に純なものを見た」的な事を言っていた。

 
 また、希林さんは内田裕也さんのことを、「提婆達多」と言っていた。

 法華経では、提婆達多釈尊を裏切って、地獄に落ちてしまう。けれども、気が遠くなるほどの未来には成仏するとされている。

 なぜ成仏するのかというと、釈尊が悟りを得る一縁、遠因の1つになったからだ。
 
 簡単に言えば、「お前がいたから俺も成長できたわ」的なことだ。

 つまり、希林さんにとって内田裕也さんは、お互いに高め合えるパートナーという存在だったのではないだろうか。
 
 聖人と地獄に落ちた人という構図で笑いを取りつつ、真の意味はそこにあったのかもしれない。

 
 内田裕也さんは、希林さんの死後半年で後を追うように逝ってしまったわけだが、きっと二人仲良く天国で過ごしていることだろう。

 ロックンロール( ̄ー ̄)bグッ!